山国ブータン王国−53(風の町ウォンディ)

1998年3月22日

 1998年3月17日午後、プナカの電話線工事が終了し、そのまま次の工事現場ウォンディへと移動した。プナカとウォンディは、20kmほどしか離れていないので、今回は直接移動することができた。

 ウォンディは、ティンプーから約80kmで川の合流点の丘の上に位置し、町の規模はプナカより少し大きい。ここのゾンダ(知事)は「Keep Wangdue Clean」という町の美化政策を推進しているため、町のいたる所に「USE ME」と書いてあるゴミ箱が置いてある。そのため、道路のゴミは、他の町に比べて少なくきれいである。


写真:ウォンディゾン

 ウォンディがこれまでの出張生活とちがうのは、家を1件チームの宿泊用に借りることができたことである。場所も町の中にあり、トイレもあり、炊事も屋内ですることができる。(火は薪だが)今回の宿泊環境がこれまでの中で一番恵まれているといえる。

 しかし、この町で仕事をするにあたって、2つの障害がある。1つは、午後になると風が吹きまくる地形であることで、時には台風並の突風が吹いてきたり、砂ぼこりが目に入って涙が止まらなかったりと、状況が悪くなる。現地の人が、「ウォンディの名前の由来は、風が強い(windy)からきてるんだよ」という、うそか本当か分からないような伝説も信じたくなる。

 もう一つは、サボテンに似ていて、葉や茎に針のように鋭く強いトゲがたくさんついている植物が、この町のいたる所に生えていることである。

 このサボテン(名前が分からないのでサボテンと呼ぶことにする)の生い茂っている地帯は、さすがのブータン人でも通り抜けることができない。このトゲを踏んで、靴底を貫通して足に刺さってしまったメンバーもいた。私自身も刺し傷を2、3ヶ所作っている。

 今回の新設電話線ルートで、このサボテン地帯を通り抜ける所が何ヶ所かある。仕方なく、こういう場所では、土掘り用の鍬で「サボテン刈り」をして、人がサボテンに刺されずに通れる道作りから始めている。こんな状況であるため、ブータン人のメンバーは「プナカは良かったけど、ウォンディは好きじゃない」と時々愚痴を言っている。

 ここウォンディの電話線路工事は合計20km、2ヶ月間の予定である。しかし、最近体調がちょっとおかしくなっている。ちょうど3月13日にプナカで川泳ぎした直後くらいからである。まず左腰痛になり、立ち上がると腰が曲がっているのが分かった。さらに週末には頭痛にもなって今も続いている。また右膝と右目にも痛みがあり、なんとなく心配な今日この頃である。まあ、ただの花粉症だと思うが。。。



< つづきへ >