山国ブータン王国−50(正月ロサ)

1998年3月1日

 1998年2月27日、28日は、「ロサ」というブータンの正月であった。27日金曜日当日の朝になって「今日は仕事休みだよ」と言われ、いきなり休みとなった。

 もちろん、祝日なので一般の役所も休みであり、この両日はブータンのどこもかしこでクルーやアーチェリーで楽しむブータン人の姿があった。我々のチームも、プナカ電話局から3km上流の川沿いでクルー大会を20人ほどで行なった。

 クルーという遊びは、屋外でやるダーツのようなもので、1人2つのクルーを持ち、約35m先の的を狙って投げる遊びである。誰かが的にクルーを命中させると「ワハー、ワハー」とお祝いの踊りが始まる。したがって、プナカの町ではどこを歩いていても「ワハー、ワハー」という声が聞こえてきた。

 クルーは、みんな手製である。材料は木と太い針金。これまでも仕事が終ると、このクルー作りに熱中している姿をよく見たものだった。当然だが、このクルーの出来によってコントロールが全然ちがってくるので、木を削るのにも真剣さがただよっていた。

 しかし、このクルーという遊びは何回か一緒にやった事があるのだが、私はあまり好きではない。なぜなら、ゲームがあまりにも単純すぎて、すぐ飽きてしまうからである。進行は、約35m距離をあけてそれぞれに的を置き、片方の的の前からもう1つの的目掛けて2個クルーを投げる。次に今度は、もう1つの的の方から逆に投げる。この35mの間の往復を延々と1日中やり続ける。勝敗は、何回的に当たったかで決まる。

 私は、いつも10分で飽きてしまい「俺は抜ける」といってやめてしまう。今日も例外でなく、すぐにやめてしまい。天気が良く暑かったので「川で泳いでくる」といって近くの川へ行った。

 でも、やはりこの時期に泳ごうとするのは甘かった。水が冷たすぎた。ヒマラヤを源流とするこの川の水は氷水のようで、膝までつかっただけでもたった10秒でもう耐え切れなくなり、すぐ水の外へでてしまった。こんなことを3、4回繰り返しただけで、とても泳いだとはいえない、単なる水浴びになってしまった。

 その後、河原で昼寝の時間となった。日差しだけは夏並で、顔はほどよく日焼けした。(といっても日頃の工事で既に日焼けしているのだが。)

 ブータンの正月「ロサ」は、ブータン人が仲間同士で、好きな遊びをする楽しい2日間である。



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