山国ブータン王国−46(途上国病)

1998年2月6日

 1998年1月23日にパロ出張が終り、3週間目になるのに私はまだティンプーにいる。

 予定なら次の出張地プナカに、とっくにいる筈なのに。ブータンの法律では、外国人がプナカへ行くには特別通行許可書が必要になる。その私の特別通行許可書がいまだ発行されず、ずっと待ち状態が続いている。

 「そんなの2、3日で発行してくれよ」と思うのだが、これが途上国の時間の流れというか仕事の流れ方である。なんにしても適当で遅い。時間にルーズであり、予定を信じてはまったことも何度か。彼らの”予定”の意味は、実際にそのとおりになる確率は10%といっていいと思う。ほとんどがそのとおりになってない。

 一番恐ろしいのは、そのような途上国の時間の流れ方に順応してきた自分自身なのではないか。というのは、最近待つことや仕事の適当なやり方に対して、だんだん頭にこなくなっている自分に気づいてきたからだ。これは、裏を返せば自分自身も適当でのんびり屋になってきたことになる。

 協力隊参加によるこの「副作用」は、本土復帰後にでてくるらしい。任期終了して帰国したブータン隊員たちは、「日本はすごく忙しい国や」「日本は疲れる」「なんだこの国(日本)は」などと、世界に比べて勤勉でよく働く日本人復帰へ結構戸惑っている。きっと私も同じ思いをするのは間違いないだろう。



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