山国ブータン王国−42(2号隊員報告書-1)

1998年1月27日

第2号(6ヶ月目)  隊員報告書  平成10年1月27日提出

ブータン王国派遣H9年1次隊 職種:電話線路(9年10月/9年12月分)

               配属先・住所 Division of Telecommunications
                        Thimphu , Bhutan
 業 務 内 容
 

(A)着任時の配属先の状況(担当業務を主とする)

 日本の無償援助による通信網整備プロジェクトフェーズ4の電話線路工事に携わっている。着任後約1ヶ月経った1997年9月16日よりパロで始まり、4ヶ月過ぎた1998年1月23日ついにパロが終了した。今後プナカ、ウォンディ、ガサ、ハ、と地方出張生活はまだまだ続きそうである。

 出張での業務内容は、電話線路工事チーム10数名と一緒になって、電話局から分岐箱までの幹線ケーブルを張っていくことであり、この4ヶ月間パロにおいて35km(うち地中13km)もの電話線を張り終えた。

 ルート設定は、基本的には既設の裸電話線ルートを利用しているが、既設ルートが存在しない場所では、電話柱を建てて新設ルートを作った。パロでは合計約100本(約5km)の電話柱を新設した。施工順序は、以下のとおりである。

1.ルート設計

 現場で分岐箱の位置およびルートを確認する。ブータンには、正確で小倍率のいい地図が無いので、ルート設計は現場で一から考える。地主との用地交渉はやってないので建柱後に住民からの苦情などのトラブルが5、6回あった。

 ルート設定での留意点は、幹線道路横断場所の地上高の確保に配慮した。ここの既設裸電話線ケーブルルートは、1スパン50mから60mペースでポールが建ててあるので、スパンの中間では、地上高が3m〜4mしかない場所もある。農地や山地など地上高が低くてもあまり問題の無い所はそのまま既設を採用し、車両の通行する道路においては、電話柱を追加して地上高を確保した。

 また、現地電力会社の裸配電線や送電線の地上高が結構低いので気を使った。電話線は基本的に配電線の下側に来るように考えたが、場所によって仕方なく引込線や一部配電線の上側になった場所もあった。

2.掘削

 掘削作業は、すべて手作業である。まず穴掘りから始まる。穴掘りでは、ランバという鉄の棒で地面を砕き、スペックという短い鍬みたいなもので土を取り除く。この穴掘り作業はとても疲れる作業であると思う。電話柱や支線ロッドを埋めるためには1m以上は掘り下げなければならないが、地中にある石や岩が邪魔してたった穴1つ掘るのに3、4時間を要している。

 地中ルートの掘削は、全ルート7kmのうち4kmは政府のパワーショベルを使うことができたが、山の斜面を繰り抜いた道路ではそれを使うことができず、3kmは手掘りとなった。これも難作業であり、2人の人夫が丸1日作業しても20mそこそこがやっとであった。

3.建柱

 ここで使う電話柱は、昔の裸電話線ルートで使用していたインド製鋼管柱の流用である。全長7mと10mがあるが、9割は7m柱を使用している。この鋼管柱が結構もろく梯子を立て掛けただけで傾くようなものであり、必然的に支線には気を使わなければならなかった。しかし、支線を1箇所うつだけでも1m以上の穴を手で掘らなければならず、重労働になるため、ルート設定において、基本的なことであるができるだけ支線のいらないように直線ルートを多用することに心がけた。

4.装柱・ローラの設置

 特に問題なし。



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