1997年11月8日
この、2ヶ月近く経つ出張生活、冷えが厳しくなるにつれていよいよ気が狂いそうになってきている。本当にまいってきている。他の隊員からは、「君の生活を見てると元気がでるよ」と笑われる。(おい、おまえら、笑い事じゃないんだ!)
この工事は、局長から「パロを12月中に完工させるように。」というツルの一声もあって、急ピッチで進んでいる。8時前の朝めしを食べ終るとすぐに作業を始め、昼の休憩時間も昼めしを食べる20分位のみですぐ作業を再開し、夕方は暗くなる5時30分ころまでやっている。実は、ブータンでは11月から冬時間になり、すべての職場は4時が終了時間なのに、ここでそんな意識は全くない。ここでの終了時間は「日が暮れたら」である。
寝ている一室は、メチャメチャほこりっぽく、みんな喉を痛めはじめた。自分も夜寝ていると喉が痛い。つらいのは私だけでなく一緒に過ごすブータン人も同様につらそうである。夜は一緒に震えている。こんな環境だとみんなだんだんおこりっぽくなり、ちょっとしたことで言い合いをしたりしている。
この生活は一日中息つく場所が無いため、自分自身もかなり神経質になってきて、心配して声をかけてくれた同僚に冷たく接したり、うつ状態のようになったりして、今の自分は、本当に彼らに気を使わせているだけで何も与えていないなと反省してしまう。「こんな状態の自分ならここにいない方がマシだ」と考えたりもする。
今「毎日、自宅に帰ってくつろげる幸せ」というものがあるんだなとつくづく感じている。
ストレスとスポーツで痛めた腰痛もまだ続き、日中も立っているだけでもつらくなる。さらに毎日、とても辛いブータン料理を食べ過ぎたためか、胃の調子もずっと悪い。毎晩夜中になるとお腹が痛くなる。下痢が続くと「いよいよ俺も赤痢か。」と思ったりもする。最近どうやらこの下痢は「冷え」からきていると分かってきた。
毎晩、Tシャツ、トレーナー、ジャージ、ジャンパーと4枚はおって、シュラフ、シュラフカバーにくるまって寝るのだが、それでも寒い。来週は、もう1セットシュラフを借りてやってみることにした。しかし、これ以上本当に体がおかしくなるようだったら、平日でも一度ティンプーに逃げてこようと思っている。先はまだ長い。
ここで体を壊してはどうにもならない。パロ野宿生活は、まだまだ続くのだ。